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2013年/日本/カラー/113分/配給:東風監督:森﨑東/出演:岩松了、赤木春恵 ほか
原作は岡野雄一の同名エッセイ漫画。認知症の母親とその息子のおかしくも切ない日常を綴る。長崎在住のゆういちは漫画を描いたり音楽活動をしたりと趣味にうつつを抜かしているサラリーマン。認知症を患っている母・みつえを悩んだ末に介護施設に預けることにするが、明るい雰囲気のグループホームで営まれる母の日常を通して「ボケるとも、悪か事ばかりじゃなかかもしれん」と思い始める。
「ボケるのも悪くなかとね」。介護というヘビーな日常を、怒りと笑いで弾け飛ばす。名匠・森﨑東監督による昔と今、本当と嘘が混じり合う奇跡。(平嶋)
2012年/フランス=ドイツ=オーストリア/カラー/127分配給:ロングライド/監督:ミヒャエル・ハネケ出演:ジャン=ルイ・トランティニャン、エマニュエル・リヴァ ほか
カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞したミヒャエル・ハネケ監督作。病によって身体が不自由になった妻を、夫が献身的に支える夫婦の静かな老境、その愛の行く末を描く。パリに暮らすジョルジュとアンヌは、ともに音楽家の老夫婦。ある朝、突然病に襲われたアンヌは身体が不自由になってしまう。自宅でこれまでのように毅然と生活したいと望むアンヌ。そしてそれを懸命に支えるジョルジュだったが……。
深淵なテーマはもちろん、静謐なまでの映像の美しさにも息をのむ。デジタル・キャメラのすごさに感嘆。(島崎)
2013年/日本/カラー/102分/配給:ビターズ・エンド監督:青山真治/出演:菅田将暉、木下美咲 ほか
第146回芥川賞を受賞した田中慎弥の同名小説の映画化。父親の忌むべき性癖を自分も受け継いでいることに気付いた男子高校生を通し、人間の根底に潜んでいる闇をあぶり出す。昭和63年夏。高2の遠馬は父親とその愛人・琴子とともに下関市に暮らしていた。日ごろから彼らの情事を目にしている遠馬は、性交の際に父親が女に暴力をふるうことを忌み嫌うが、自分も暴力的なセックスをしてしまい愕然とする。
“昭和最後の年”。その時代の空気。映画全体に漂う懐かしさは、かつて見た「映画」と「文学」の幸福な往還として立ち上がってくる。(編集長 明智)
2012年/フランス=香港/カラー/153分/配給:ムヴィオラ監督:ワン・ビン
中国国内で最貧困と言われる雲南地方の村に3人で暮らす幼い姉妹の日常を捉えたドキュメンタリー。純粋で逞しい生命力と少女の孤独、その生活から生まれる人間の尊厳を描く。標高3,200メートルにある村で簡素な家に暮らす幼い姉妹がいた。母は家を出て、父は町に出稼ぎに行っている。わずか10歳の長女が幼いながら母親代わりとなり、妹たちの面倒を見て家畜の世話や畑仕事に一日を費やす。
「大人は判ってくれない」「友だちのうちはどこ?」「ポネット」……子ども映画の歴史に、またあらたな傑作が加わった。王兵(「鉄西区」)による極貧の少女の、これは抵抗の記録である。(平嶋)
2013年/日本/カラー/116分/配給:ファントム・フィルム監督:大森立嗣/出演:真木よう子、大西信満 ほか
ある殺人事件に関して妻が夫を告発したことから、記者が二人を結びつけるものを探っていくミステリー。緑深き渓谷で幼児が殺害され、実母が犯人として逮捕されるという事件が起こる。しかし一件の通報によって渓谷に住む男がこの母親と不倫関係にあったことがわかり、男に共犯の疑いがかけられる。通報したのは彼の妻。週刊誌記者の渡辺は、取材していくうちに二人を結びつけている15年前の罪に行きつく……。
少ない台詞の中で複雑な感情を、画面を背負い表現する真木よう子の素晴らしさ。まさに本作は彼女の代表作となった。(岡崎)
2012年/アメリカ/138分/配給:ファントム・フィルム監督:ポール・トーマス・アンダーソン出演:ホアキン・フェニックス、フィリップ・シーモア・ホフマン ほか
1950年代のアメリカを舞台に、新興宗教のカリスマ教祖と彼の右腕となり教団にのめり込んでいく男の姿を描くヒューマンドラマ。海軍勤務のフレディ・クエルは、第二次世界大戦終結後もアルコール依存から抜けだせず、酒を飲んでは問題を起こす毎日。ある日、彼は密航した船で“マスター”と呼ばれる男に出会う。マスターは“ザ・コーズ”という団体を率いて力をつけつつあった大物思想家だった……。
”若き巨匠”PTアンダーソンによる、あらたな古典――悠揚迫らざるリズムで語られる、これは現代の神話だ。(平嶋)