1996年、日本中の注目を集めるなか、トップアイドルからオートレーサーへの転身を果たした森且行。2020年11月3日、24年目にしてついに悲願の日本選手権初優勝。だがそのわずか82日後、レース中に落車し命が危ぶまれるほどの大怪我を負ってしまう。それからレース復帰までの2年間は、幾度にもわたる手術と懸命のリハビリの日々。その間、森は何を思い、何を支えにしていたのか。選手生命を脅かす怪我を負ってもなお、走ることを辞めない彼を突き動かすものは何なのか。そして50歳を迎えた今、森且行は何を思うのか……。3年にわたり病院やレース場、幼い頃の思い出の場所でカメラをまわし、肉親やレーサー仲間、担当医、そして本人へのロングインタビューを敢行。そこに浮かび上がってくるのは、家族や仲間たちとの変わらない絆と熱い想いであった……。