近年ロシア系移民が急増し、“リトル・オデッサ”と呼ばれるN.Y.ブリックリンの南端ブライトン・ビーチを舞台に、ひと組の兄弟の相剋を通して、現代アメリカが抱える家族の悲劇を描いたドラマ。監督・脚本はUCLA出身の24歳の新鋭ジェームズ・グレイ。製作は「ボブ・ロバーツ」「蜘蛛女」のポール・ウェブスター。現地ロケを展開した撮影は「キリング・ゾーイ」『真夜中の戦場』(V)のトム・リッチモンド。音楽はダナ・サノで、全編に流れるロシア正教のコラール(聖歌)が作品に深みを与えている。主演は「フォー・ルームス」のティム・ロスと、「母の贈り物」のエドワード・ファーロング。「きっと忘れない」のモイラ・ケリー、「愛と精霊の家」のヴァネッサ・レッドグレーヴ、「ドン・サバティーニ」のマクシミリアン・シェルらが脇を固める。94年ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞、助演女優賞(レッドグレイヴ)受賞。