西アフリカの小さな村。WHO(世界保健機構)で働く、英国人医師デイビッド博士(マイケル・ケイン)は妻のアナンサ(ビヴァリー・ジョンソン)と村人たちを診療するためにジープで訪れていた。しかし、デイビッドがその歓迎のダンスを見物している間に、湖に出かけたアナンサが数人の男に捕えられ、トラックに放り込まれてしまった。男たちは、この一帯でこうして人狩りしながら商売をしている奴隷商人スレイマン(ピーター・ユスティノフ)とその一味だった。アナンサ誘拐がスレイマンの仕業であることを知ったデイビッドは、キャラバンがサハラ砂漠に入り砂漠の流動する砂で移動の痕跡が消える以前にアナンサを助ける決心をする。彼は、奴隷売買に対して闘っている反奴隷制協会代表ブライアン(レックス・ハリソン)と接触し、ヘリコプター野郎のジム(ウィリアム・ホールデン)を紹介され、捜査を開始し、スレイマンはじめ、その一味が12人の“商品”を運んでいるイカダを発見した。しかし下降するヘリコプターめがけて射ったスレイマンの一発がジムに命中し、ヘリコプターは川面に落下し爆発した。デイビッドは川に飛びこみ難を逃れたが、このことでスレイマンはアナンサが原因で追跡してくるものがいることを知る。一方、ブライアンからマリク(カビール・ベディ)を紹介されたデイビッドは今度はラクダで追跡の旅に出た。中東某国の王子ダリスク(オマー・シャリフ)にアナンサを莫大な金で売ったスレイマンを、追ってきたデイビッドが殺し、マリクの命を賭けた協力のおかげで、やっと、アナンサを救い出すことができるのだった。