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75.8点(66人)
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「白い馬」のアルベール・ラモリスが、前作完成後慎重な準備の末に発表した色彩短篇。当年五歳の息子パスカル(「白い馬」では主人公の弟役で出演)を主演に、赤い風船と少年の愛情の交錯を、風船の動きに情感を仮託する奇抜な着想で描く。所要時間三十六分の中に話される台詞は僅かに三つ、コメンタリイもなく、映像だけが流れるように展開する一種の映画詩である。撮影エドモン・セシャン、音楽モーリス・ルルーとも「白い馬」のメンバー。一九五六年カンヌ映画祭で短篇グラン・プリを受賞した。
ある日、パリに住む一人の少年が学校へ行く途中、街灯にひっかかっている赤い風船をみつけた。風船と少年はすぐに仲好しになる。紐でつながれていない風船は、小犬のように小さな主人について、どこまでも行く。だがこの風船は仲々言うことを聞こうとしない。学校でも、ミサの席でも風船は騒動を惹き起す。街の腕白小僧が、この風船を奪い取る。少年はとり返すが腕白達に追い廻されて風船はこわれてしまう。するとパリ中の風船が怒りだし、少年を天国へ連れて行く。
特集 「赤い風船」と「白い馬」に見るアルベール・ラモリス論:「赤い風船」にオマージュを捧げた「ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン」
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