脚色家ルチアーノ・ドリア氏、監督者ジェンナロ・リゲリ氏、マリア・ヤコビニ嬢主演。リド・マネッティ氏、カルロ・ベネッティ氏が共演している。原作者ファウスト・マリア・マルティニ氏は今イタリア劇作家中の売れっ子の一人だ。いわゆるテアトロ・グロテスコ(Teatro Grotesco英語で云うならGrotesque Theatre)派の作者の一人でこの派の親方は今では世界的に流行作家となったルイジ・ピランデルロ氏だ。ジェンナロ・リゲリ氏がフェルト会社で最後にヤコビニ嬢と製作した「旅」Viaggioも前述のルイジ・ピランデルロの作品から映画化したものである。ドイツへヤコビニ嬢と渡った氏は、第一回の作品として有名なミュルジェ原作の歌劇にもなっている「ラ・ボエーム」を選んだ。無声。