トリスタンとイゾルデ伝説を現代化した映画で、「美女と野獣」と同じくジャン・コクトーが脚本と台詞を創作し、新進のジャン・ドラノワが監督した一九四四年度アンドレ・ポールヴェ作品である。主演は「美女と野獣」のジャン・マレーと新人マドレーヌ・ソローニュ及び「装へる夜」のジャン・ミュラーで「どん底」のジュニー・アストル「黄色の部屋」のローラン・トゥータン、侏儒のピエラル、映画初出演のイヴォンヌ・ド・ブレ、「白き処女地」のアレクサンダー・リニョオ、ジャーヌ・マルカン、ジャン・ディードが共演している。撮影は老練ロジェ・ユベール、装置はジョルジュ・ヴァケヴィッチの担当で、音楽は「美女と野獣」のジョルジュ・オーリックが書いている。