2月下旬。大学入試の合格発表の日、恭介は去年の夏の苦い思い出をかみしめていた。恭介は同級生のまどかが好きで付き合っていたが、後輩のひかるにも好かれて友達付き合いをしていた。しかし、演劇が好きで元気なひかるのアプローチは日に日に積極的になっていく。ある日、恭介は家にオーディションの結果を報告に来たひかるのキスを受け入れてしまう。まどかはひかるの明るさから、恭介との間に何かあったと直感し、落ち込んで講習を欠席するようになった。一方、ひかるは有頂天だが、まどかの家に遊びに来た時恭介との写真を見つけてふたりの関係を知ってしまう。祭りの夜、まどかは恭介に「会いたい」と電話をしたが、どうしても彼のキスには応えられなかった。恭介の気持ちは決まっており、このままひかるとの関係を続けられないと悟った。恭介はひかるに別れを告げたが、ひかるは諦めなかった。残酷ではあるが、恭介はしつこいひかるに絶交をくり返すばかりだった。そして、2月。恭介とまどかは大学へ合格。その日、ひかるは舞台に立ち、新しい旅立ちを迎えていた。