修道尼だった母・美智子の死因をつきとめるべく修道院に入ることを決意した多岐川魔矢は、夜の手配師青木健太に体を与えた次の日、セントクルス修道院の肋修女となった。院長小笠原綾、副院長松村貞子に助修女の部屋に案内された魔矢は、少年刑務所出身の石田松子、清純な北野久子、丘珠枝、小野塚薫等と同室になった。意気投合した魔矢と松子が、松村に逆らう態度を見せたために、松村は、修道尼の美恵に彼女たちの監視を命令した。だが、魔矢は逆に、美恵の弱味を握り、彼女を使って院長室に忍び込んだ。そして、一冊のノートの中に、魔矢の母が心臓麻痺で死亡、と記されてあるのを見付けた。死因に不信を抱いている魔矢は修道院で最も古い賄婦菅野さちに尋ねるが、彼女は何も話してはくれなかった。修道女たちから大変人望のある司祭の柿沼が修道院を訪れた。柿沼は院長と肉体関係があり、二人で修道院の金を私欲に用いていた。さらに柿沼は、人望の厚いのを利用して、北野久子を犯し妊娠させてしまった。一方、魔矢は松村が欲求不満に陥っているのを知ると、青木健太を修道院に忍び込ませて松村を犯させた。以来、松村は男狂いになってしまい、彼女の代りにローマよりナタリーが着任した。ナタリーは司祭と結託して教会の魔女狩りを行い、その責任を全て院長に取らせ、自分が院長になるべく企んだ。久子が妊娠しているのが判明し、リンチが加えられた。やがて久子は舌を噛んで自殺した。数日後、病床についている菅野さちから、母の死因は自殺で、その理由は院長が知っている、と聞かされた魔矢は、院長を問いつめ、母は柿沼に妊娠させられてしまったために自殺したことを知った。魔矢は彼女を毒殺しようとして反対に殺してしまったナタリーになりすまし、柿沼に抱かれた。だが、魔矢が自分の実の娘だと知った柿沼は、いままでに戒律を破りつづけてはいたものの、さすがにショックで絶叫して崩れ落ちた……。やがて、復讐を終えた魔矢は、修道院を出て、もとの平凡な娘に戻るのだった。