結婚を目前に控えた今日子の乱脈な性行動は、ますます激しさを加えていった。それは、女高生だった十七歳の時、偶然母と祖父の交りをのぞき見た時のショック以来、母恵子から受けついた淫蕩な血がたぎり始めたのかもしれない。上流階級で育った今日子は、以来、有閑マダムの乱交パーティーを知り、クスリによる幻覚を覚え、テレフォンセックスに恍惚を感じる。やがて、莫大な財産と自由を持つ実業家の許婚者との結婚生活が始まった。しかし、それに満足感を覚えない今日子はかつて関係のあった英之、和男その恋人久子を別荘に呼び乱交パーティーを始める。恵子はそんな自分の娘を不憫に思い二人のコーヒーの中に毒を盛り込んでしまった。