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妻は告白する

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  • 平均評点

    78.4点(210人)

  • 観たひと

    299

  • 観たいひと

    30

  • レビューの数

    48

基本情報

ジャンル サスペンス・ミステリー
製作国 日本
製作年 1961
公開年月日 1961/10/29
上映時間 91分
製作会社 大映東京
配給 大映
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ モノクロ/シネスコ
メディアタイプ フィルム
音声
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督増村保造 
脚色井手雅人 
原作円山雅也 
企画土井逸雄 
撮影小林節雄 
美術渡辺竹三郎 
音楽北村和夫 
録音長谷川光雄 
照明渡辺長治 
スチル薫森良民 

キャスト

出演若尾文子 滝川彩子
川口浩 幸田修
小沢栄太郎 滝川亮吉
馬渕晴子 宗方理恵
根上淳 杉山弁護士
高松英郎 葛西検事
大山健二 内海裁判長
小山内淳 浦田宏
村田扶実子 宮内恵子
此木透 山案内人
夏木章 平田
酒井三郎 警察官
新宮信子 魚料理屋女将
仲村隆 新聞記者A
武江義雄 新聞記者B
佐藤八郎 新聞記者C
大川修 新聞記者D
飛田喜佐夫 幸田の同僚A
森矢雄二 幸田の同僚B
中田勉 幸田の同僚C
谷謙一 総務部長
山中和子 給仕
杉森麟 警察医
原田弦 係官
網中一郎 警官

解説

文芸春秋所載の円山雅也の『遭難・ある夫婦の場合』を「拳銃野郎に御用心」の井手雅人が脚色「好色一代男」の増村保造が監督した異色篇。撮影は「夕やけ小やけの赤とんぼ」の小林節雄。

あらすじ

初夏のある日、北穂高滝谷の、第一尾根岩壁にしがみついていた、三人のパーティの一人が足を滑らせて転落、ザイルで結ばれていた真中の女も、引きずられて宙吊になった。最後部の男によって辛うじて支えられたが、宙吊の男が、近くの岩に飛びつこうと体を揺らせ始めたので、重みに耐えかねた男は絶叫し、その手から血がふき出していた。その時女はナイフで自分の下のザイルを切った。男は落下し、女は引き上げられた。死んだのは女の夫で大学の薬学の助教授滝川、もう一人は、愛人の幸田だった。妻滝川彩子は告発されて法廷に立った。彩子が幸田と情を通じていた事、夫に五百万円の生命保険がかかっていることをもとに、検事は有罪を主張し、弁護士は殺意を持っていなかった点、自分の生命を守るためのやむを得ぬ行為という点から、無罪を主張した。夫の死体を引きとる時にも涙一つ見せない彩子は、性格のきつい女だった。幸田を愛していた婚約者理恵は、この事件で幸田の愛情を疑い始め、裁判中というのに秘かに二人が逢っているのを見て絶望的になった。戦災孤児で親戚にひきとられていた彩子は、薬剤師を目ざして勉学する傍ら、滝川の雑用をしていたが、過労と栄養失調で自殺も考えたほどだ。そんな彩子を滝川が拾うように結婚した。子供が出来ても生ませない、便利で安上りの家政婦のような生活に、離婚を迫った時もあったが、彼は逆に一生飼殺しにして自由を奪ってやる、と広言したのだ。そんな時滝川に連絡に来ていた製薬会社社員幸田と知り合った。幸田が滝川に保険を勧めた時、二人の関係に気づいていて自分の収入の半分もの金を掛けたのは、生活費を減らして彩子を苦しめるという、彼らしいやり方だったのだ。判決は無罪だった。杉山弁護士の奔走によって二人の間柄はこくめいになっていった。二人は互に愛情を持っていったが、体の関係は持っていなかった。彩子の方が、幸田に積極的だったのだ。ザイルを切り離したのは、殺意ではなく幸田を救おうとしたためというのだ。幸田は彩子との結婚を心にきめたが、噂を嫌った彩子はアパートに越した。幸田は汚なくても自分の所に住もうと口論した。「あの時本当に分ったわ、私が愛していたのはあなたなのよ」この言葉に驚いた幸田は大阪への転勤を申し出、受理された。幸田は彩子との結婚に危惧を抱いたのだ。出発の日、やせ細った彩子が幸田を社へ訪れた。結婚を哀願しても冷くされ、彼女は玄関先で毒をのんで倒れた。遺留品の中に幸田が受取人の五百万円の小切手があった。医務室の外にいた理恵は吐き出すように幸田に言った。「奥さんを殺したのはあなたよ、奥さんが人殺しならあなたも人殺しよ」。

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