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野獣死すべし(1959)

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  • 平均評点

    70.9点(97人)

  • 観たひと

    144

  • 観たいひと

    7

  • レビューの数

    19

基本情報

ジャンル サスペンス・ミステリー / アクション
製作国 日本
製作年 1959
公開年月日 1959/6/9
上映時間 95分
製作会社 東宝
配給 東宝
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ モノクロ/シネスコ
メディアタイプ フィルム
音声 疑似ステレオ
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督須川栄三 
脚色白坂依志夫 
原作大藪春彦 
製作藤本真澄 
金子正且 
撮影小泉福造 
美術浜上兵衛 
音楽黛敏郎 
録音伴利也 
照明隠田紀一 
編集兼子玲子 
製作担当者根津博 
助監督長野卓 
スチール田中一清 

キャスト

出演仲代達矢 伊達邦彦
小泉博 真杉刑事
東野英治郎 桑島刑事
瀬良明 岡田刑事
中村伸郎 杉村教授
団令子 楠見妙子
白坂依志夫 
白川由美 峯洋子
武内亨 手塚
桐野洋雄 演説の学生
滝田裕介 記者遠藤
清水一郎 捜査一課長
中村哲 チャーリー陳
佐藤允 用心棒三田
西村潔 はじきの安
田武謙三 もぐりの医者薄田
谷晃 アパートの管理人
三好栄子 花売りの老婆
加藤春哉 背広の学生
横山道代 給仕女

解説

大藪春彦の原作を、「氾濫」の白坂依志夫が脚色し「大人には分らない・青春白書」の須川栄三が監督したスリラー。撮影は「奥様三羽烏」の小泉福造。パースペクタ立体音響。

あらすじ

「岡田さん……」深夜の住宅街を歩く岡田刑事は車の中から呼びかける声に近づいた。と小さく鋭い銃声、岡田は歩道に倒れた。車から降りたった青年、伊達邦彦であった。岡田のレボルバー拳銃と警察手帳をポケットにつっ込み、死体を車の後部に押しこむと、シボレーはすごいスピードで走り出した。引金を引いてから一分とたっていない。--伊達邦彦は大学院の学生だった。ハードボイルド文学の杉村教授のアルバイトをする傍ら、論文をアメリカのある財団の主催するコンクールに出して留学の機会をねらっていた。秀才、勤勉、誠実というのがもっぱらの評判だ。サッカーで鍛えた強靭な体、巧みな射撃術、冷徹無比な頭脳。その彼に完全犯罪の夢がくすぶり始めていた。動機はない。殺す瞬間のスリルと殺人の英雄らしさを味わいたい、それだけだった。女にしてもそうだ。彼は決して一人の女を三度以上愛さない。妙子も例外ではなかった。--乗り捨てられたシボレーから岡田の死体が発見された。捜査網がはられた。新米刑事真杉もその一人だ。伊達は岡田のレボルバーと警察手帳を巧みに使い、国際賭博団の根城「マンドリン」を襲っては留学資金をためていた。数日後、伊達は血眼になって彼を捜している賭博団の用心棒、三田と安に出会った。行きずりのゲイボーイの手をつかむと、伊達は路上のキャデラックで逃げた。場末の川端で三田に追いつめられた。一瞬ゲイの手が離された。悲鳴をあげて駈け出したゲイを追う三田は伊達の射つレボルバーに倒れた。捜査は進まなかった。当局は見当違いのやくざ関係を洗っていた。一人真杉にはこれが意外な者の犯行と思えた。新聞でみた杉村教授の現代犯罪論が真杉の気をひいた。教授を訪れた真杉は伊達を見てあっと叫んだ。この男だ。この男こそ教授の云う「時代が創造した新しい犯罪者」に他ならない。犯人は伊達だ、真杉は信じた。留学資金をかせぐ伊達の最後の仕事は大学の入学金を奪うことだった。伊達は手塚という男と知り合った。二人は大学を襲った。筋書通りに運んだ。逃走する伊達には超短波でパトカーの指令が手にとるように分った。帰途、もはや不要になった手塚は車もろとも海底深くぶち込まれた。金は二千万円あった。下宿に帰るとアメリカに出した論文がパスして、ただで留学出来る旨の通知が来ていた。警察は真杉の先導で伊達の下宿を襲ったが無駄だった。翌日、伊達は空路アメリカに向った。茫然と見送る妙子を真杉達は追った。「完全犯罪なんて成立せんよ。電話一つであいつは死刑台さ……」真杉の先輩がつぶやいた。

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