男性      女性

※各情報を公開しているユーザーの方のみ検索可能です。

NEWS

KINENOTE公式Twitter

女の四季

  • おんなのしき
  • ----
  • ----


  • 平均評点

    67.5点(7人)

  • 観たひと

    15

  • 観たいひと

    2

  • レビューの数

    4

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1950
公開年月日 1950/2/28
上映時間 100分
製作会社 東宝
配給 東宝
レイティング
アスペクト比
カラー/サイズ モノクロ
メディアタイプ
音声
上映フォーマット

スタッフ

演出豊田四郎 
脚本八住利雄 
原作丹羽文雄 
製作坂上静翁 
撮影木塚誠一 
美術久保一雄 
音楽飯田信夫 
録音宮崎正信 
照明岸田九一郎 

キャスト

出演若山セツ子 境萬亀
杉村春子 おその(文学座)
池部良 水島明一
東山千栄子 明一の母(俳優座)
薄田研二 逆瀬川画伯(新協劇団)
荒木道子 画伯の夫人
藤原釜足 徳永(第一協団)
赤木蘭子 妻こと(俳優座)
堀越節子 萬亀の姉
渡辺篤 姉の夫
伊藤雄之助 子供連れの夫
谷間小百合 子供連れの夫の妻
小杉義男 キャバレーの主
千石規子 ダンサー風の女
馬野都留子 女中A
嵯峨善兵 年の解らない男

解説

東宝撮影所再開第一回作品で、坂上静翁の第一回製作品である。丹羽文雄原作の『貸間のなさけ』より、「おどろき一家」「白昼の決闘」の八住利雄が脚色を執筆。「わが愛は山の彼方に」「白鳥は悲しからずや」の豊田四郎が監督に当たる。カメラは「面影」以来の木塚誠一の担当。出演者は「暁の脱走」の若山セツ子、「晩春」「続不良少女」の杉村春子、「暁の脱走」「暴力の街」の池部良、「破れ太鼓」の東山千栄子の他、薄田研二、藤原釜足、赤木蘭子らがそれぞれ出演する。

あらすじ

引揚者、境萬亀は絵道具を持って恩師逆瀬川画伯を頼って上京したが、訪ねた画伯の家は今や人手に渡って裏塀に急造のアリトエを住まいとしていた。生活苦と芸術苦に老い込んでいた画伯は、何年振りかで萬亀と会い、生気を取り戻したが、その夫人はヒステリーでかえって結果が画伯の家を立ち去らなければならなかった。さしづめ今夜の宿にも困ってしまった萬亀は近所の宿に泊まろうとしたが、いかがわしい所なので、同じ引揚者の徳永の紹介で、ありついたばかりの、勤め先の事務所にその夜は泊まった。翌日徳永が世話してくれた部屋に落ち着いた所はおその婆さんと言って家主の疎開中に入りこんで居座っていて、一家族は階下へその上もう一家族を二階に、その隣におその婆さんと萬亀がいるという状態であった。弱身につけこまれた萬亀は、一日、日々の生活の生き抜きに田舎の姉の家に出かけたが、他人の選挙のため工場も、自分達の住む家の部屋までも差し押さえられ、なおも大臣の夢を追っている義兄と、さみしくあきらめている姉の姿をみて、逆に慰めて帰ってきた。そして東京に戻って見れば欲のはったおその婆さんの甥、行吉と同室せざるをえなくなった。萬亀もあきれてしまって警察の手をもってこれを解決した。一安心した萬亀は絵筆を握り、新興キャバレーの壁画かきをアルバイトに選んだ。そこで萬亀は画描き青年水島明一と知り合い、萬亀は彼から健康な明るい絵の在り方を教えられたが、キャバレーの壁画が出来上がると住所も知らず別れ去ってしまった。やがて家主が疎開先から帰京してきたので、おその婆さんも途方にくれてしまった。萬亀も関西に出た明一青年の好意ある便利により、彼の部屋を借りるため出かけた。そこで思いがけなく明一の母に笑顔で迎えられ、明るい部屋に通された所へ、おその婆さんが甥の行吉に追い出され一緒に住みたいと言ってきたが、萬亀は怒って追い出してしまった。しかしまたすぐ後を追ってせんべ布団を背に、夜の街にふらふらと元気よく去って行く後ろ姿をいつまでも萬亀は見送った。明日からの明一の部屋の生活を思い、彼の自画像にふくらむ胸でほほ笑むのであった。

関連するキネマ旬報の記事