ニューハンプシャー州のある農場に、ジャベズ・ストーンは妻のメアリと彼の母親の3人で暮らしていた。ストーンは自分の土地をマイザー・スティヴンスに抵当に入れる。その頃ワシントンでは、マサチューセッツ州選出の雄弁な乗員議員ダニエル・ウェブスターが緊急を要する農家救済策で勇敢に載っている。役人がジャベズのところへ来て、今夜中にスティーブンスに借金を返さないと立退かねばならぬと告げる。が、ジャベズには金がないので代りに種子を与えようとする。その積込を手伝う中、妻のメリーは車から落ちて人事不省になり、種子も袋が破れて、すっかり泥の中にこぼれてしまう。彼はやけくそになり、その場に現われた「スクラッチ氏」と自称する男に、7年間裕福に暮せる代償として自分の魂を売り渡す契約をする。ジャベズはその男から手に入れた金でマイザー・スティーブンスから抵当を取戻す。スティーブンスもジャベズと同じように「スクラッチ氏」に魂を売っている。付近の作物が不作のときも彼の農場は豊作である。彼は隣人たちには、スティーブンスと同様無慈悲な債権者となる。彼が新築の納屋で収穫祝の舞踏会を開いた夜、息子のダニエルが生まれるが、その夜、怪しくも魅惑的な女が現われて「山を越えて来た女です」と自己を紹介し、赤ん坊のお守に来たのだという。時は流れる。今では息子のダニエルも7つになっている。ジャベズはほとんど妻を顧ずに何時もベルと一緒に遊び暮していた。だが彼の財産はますます増加する。ジャベズの住居の新築祝の日に、この世のものとも思えない人々が大勢集って来るが、ベルは彼らを自分の友達だと紹介する。スティーブンスも来るが既に期限の来たスクラッチとの契約について心配している。スクラッチが現われてジャベズに期限を延ばすから息子の魂を売れと言うが彼は拒絶する。ジャベズがふと気がつくと、家の中には誰も居ずにベルと踊って居たスティーブンスの死骸だけが横っている。ジャベズはウェブスターとメアリの助けを求める。深夜、かつて契約が取交された納屋で、ジャベズとウェブスターはスクラッチと会う。スクラッチはジャベズの魂を要求するがウェブスターは陪審裁判を申出る。スクラッチは米国が植民地だった頃の有名な人々からなる怪奇な陪審委員会を招集する。そしてこの裁判はスクラッチの勝利に帰すように見えたが、ウェブスターの奔流のような弁論に陪審員は屈し、ジャベズの魂は再び彼のものとなる。