母親たちがマタニティ教室で知り合い、以来、ずっと一緒に同じ気持ちを分かち合ってきた4人。自由奔放なブリジット(ブレイク・ライブリー)、内気なリーナ(アレクシス・ブルーデル)、皮肉屋のティビー(アンバー・タンブリン)、情熱的なカルメン(アメリカ・フェレーラ)。性格はまったくバラバラでも、お互いに誰よりも分かり合っている大切な存在。つらい時も4人でいたから乗り越えてくることができた。カルメンの父親が家を出ていった時も、10歳以上も年の離れた弟の誕生にティビーが憤慨した時も、そして、ブリジットの母親が自ら命を絶った時も…。他人には心を閉ざしてしまうリーナも、彼女たちと一緒なら自分らしくいられる。そんな4人が初めて別々に過ごすことになった16歳の夏。リーナは祖父母の住むギリシャへ。カルメンは別れて暮らす父親のもとへ。ブリジットはメキシコでのサッカー・キャンプに参加。ただ一人、夏休みの計画がないティビーは、地元のスーパーでバイトをしながら、人生の惨めさを綴ったドキュメンタリー映画(ミジメンタリー)を製作することに。それぞれの夏休みに向けて出発する前日、4人が古着屋で見つけた一本のジーンズ。それは、性格も違えば体型も違う四人全員にぴったり合う不思議なジーンズだった。このジーンズはきっと幸運をもたらしてくれるはず。離れ離れの夏の間、彼女たちは4人で一本のジーンズを順番にはくことに決め、それぞれの夏へと旅立った。ギリシャ・サントリーニ島から、ジーンズとともに届いたのは、ギリシャ語がうまく話せずますます内気になるリーナからのあまり芳しくない近況。ジーンズのせいで溺れかけ、通りかかった青年の船に助けられたものの、ひどく居心地の悪い思いをしたリーナ。地元に残ったティビーのもとへジーンズを届けたのは、近所に住む見知らぬ女の子。ただでさえ、スーパーの店長に文句を言われながら品出しをする惨めな日々に加え、いつの間にかドキュメンタリー映画の助手に収まってしまった、この小生意気な女の子が、ティビーの神経を逆なでする。カルメンへ送られたジーンズは、父親の新居へ転送された。父と二人で過ごす夏を、心の底から楽しみにしていたカルメンが知らされたのは、父の再婚。すでに新しい家で、新しい家族と暮らし始めていた父は、カルメンの期待を粉々に打ち砕いた。メキシコでは、ブリジットがジーンズの到着を待ち受けていた。いつも自信に溢れ、自分の決めた道を突き進むブリジットは、サッカー・キャンプでもコーチとの恋を手に入れた。そして、ジーンズは再びギリシャへ。旅するジーンズが見届けるのは、リーナに訪れる苦悩、ティビーが受け止めなければならない悲しみ、カルメンの怒り、そしてブリジットの心の闇。彼女たちの夏はまだ始まったばかりだった。