かつて、“鋼の錬金術師”と呼ばれた天才錬金術師・エドワード・エルリック。亡き母親を甦らせようと、弟・アルフォンスと共に錬金術最大の禁忌である“人体錬成”に挑み、代償として左足を、更に身体の全てを失ったアルの魂を鎧に定着させる代価に右腕を失った彼は、それらを取り戻そうと出立した“賢者の石”を探す旅の終わり、アルを元の姿に戻す為、自分自身を代価に錬金術の力の源である“門”を通り抜け、別の世界へと辿り着いた。そこは、錬金術の使えない、機械技術の発達した現実世界=20世紀前半のドイツの都市・ミュンヘン。そして、そこでロケット工学を学ぶ、アルの面影を感じさせるアルフォンス・ハイデリヒと巡り会ったエドは、いつかロケット技術によって元の世界に戻り、アルと暮らせる日が訪れることを願うのだった――。ある日、彼は“他人の記憶を見る”能力を持つ少女・ノーアと出会ったことから、オカルト秘密結社“トゥーレ協会”の陰謀に巻き込まれていく。協会の目的は、伝説の理想郷である“シャンバラ”を征し強大な力を得て、台頭するナチスに取り入り、やがては世界を支配すること。その為に、彼らはノーアやエドの父親・ホーヘンハイムが生み出した嫉妬のホムンクルス“エンヴィー”、その上エドの力まで利用し、遂にシャンバラへ通ずるとされる“扉”を開いてしまう。ところが、その扉の向こうにあったのはシャンバラではなく、錬金術世界だった! お陰で、エドはアルとの再会を果たせたものの、このままではふたつの世界で戦争が勃発するのは必至だ。そこで、再び別れを決意したふたりは、それぞれの世界から扉を壊し、トゥーレ協会の野望を打ち砕くのであった。その後、錬金術世界へ戻る夢を断たれたエド。しかし、彼は現実世界で生きていくことを心に決め、この世界に持ち込まれたとの噂のあるウラニウム爆弾を探す旅へ出発する。