独裁国家と化した近未来のイギリス。労働者階級の若き女性、イヴィー(ナタリー・ポートマン)は、秘密警察の男たちに襲われるという絶体絶命の危機に見舞われたところを、“V”と名乗る仮面の男(ヒューゴ・ウィーヴィング)に救われた。教養を持つ紳士でもあるVは、恐怖政治に抑圧された市民を解放するべく、一人で活動を行っていた。そして彼は、11月5日に大規模なテロを決行するため、同胞の市民たちに国会議事堂前に集結するように呼びかけた。その日はガイ・フォークス・デーと呼ばれており、1605年、ガイ・フォークス一派のレジスタンスが無念にも失敗に終わった日であった。Vはフォークスの意志を受け継ぎ、国会議事堂を爆破する計画を立てていたのだ。一方、イヴィーは、自分の両親がレジスタンス運動にのめり込んで殺されてしまったという心の傷を抱えているため、過激な反政府活動には懐疑的だった。だが、図らずもVの協力者となっていく過程の中で、自分の中の反逆精神に目覚めていく。そして暴君に支配された血も涙もない社会に自由と正義を取り戻すため、勇敢に立ち上がるのだった。