ノーマン・ウィンター(本人)は半世紀にわたってロッキー山脈で罠猟を続けてきた「最後の狩人」。しかし、森林の伐採によって年々動物たちは減少し、ノーマンは今年限りで猟を辞める決心をした。そんな折、犬ぞりのリーダーであるシベリアン・ハスキーのナヌークが命を落としてしまう。それはノーマンにとって大きな痛手だった。ノーマンは雑貨屋の店主からシベリアン・ハスキーの子犬を貰い受ける。しかしその子犬がナヌークの代わりになるとはとても思えなかった。アパッシュと名づけられたそのメス犬は、元々レース用に育てられたためか他の犬とも馴染まず猟に出ても足手まといになるばかりだ。そんなある日、薄氷地帯にそりが入り込んだことから氷が割れ、ノーマンは凍てつく湖水の中にはまり込んでしまう。パニックに陥る犬たちの中でノーマンの呼びかけに応えたのはアパッシュだけだった。アパッシュが他の犬を引き連れてきたお陰で九死に一生を得たノーマン。アパッシュにリーダー犬の素質を認めたノーマンはその教育に力を注いだ……。やがて春。ノーマンはアパッシュとの絆に明るい希望を見出し、今年もまた「最後の狩人」として生きることを心に決めるのだった。