南仏カマルダの荒地に野生馬の一群が生息していた。群れのリーダーは“白いたてがみ”と呼ばれる美しい馬だった。地元の牧童たちは、なんとかしてこの馬を捕らえようとしていたがいつも逃げられてばかりいた。ある日、近くに住む漁師の少年フォルコ(アラン・エムリー)は、白い馬が牧童たちに捕まっているのを目撃する。白い馬は檻を破って逃げ出すが、フォルコは馬を見つけて忍び寄った。白い馬はフォルコからも逃げようと、手綱を掴んだままのフォルコを引きずりながら駆け出す。しかし、いつまでたってもフォルコは手綱を放さなかった。やがて、ようやく白い馬は立ち止まる。フォルコは白い馬を家に連れて帰るが、牧童たちがつながれている馬を見つけ、再び馬は逃げ出してしまう。群れの元へ戻った白い馬だったが、すでに新しいリーダーが群れを支配しており、二頭の激しい争いが始まる。結局、怪我を負って群れから追い出されてしまった白い馬を、フォルコが再びかくまおうとする。しつこく追ってくる牧童たち。どこまでも逃げるフォルコと白い馬は、とうとう陸の果てまで来てしまうが、立ち止まりもせずにそのまま海の中へと飛び込んでいく。牧童たちが必死に呼び戻そうとする中、フォルコと白い馬は波の彼方へと消えていくのだった……。