ニコラ(マキシム・ゴダール)は、父親(カド・メラッド)と母親(ヴァレリー・ルメルシェ)と暮らす小学生の男の子。学校でも優しい先生(サンドリーヌ・キベルラン)、友人たちに囲まれ、幸せに過ごしている。ある日、両親の会話から、ニコラは母親にもうすぐ赤ちゃんが生まれると信じ込む。そして、弟が生まれたら自分は大事にされなくなり、“親指小僧”のように森に捨てられてしまうと思い込む。ニコラは自分が必要な存在であることを示そうと、両親のいない間に掃除をしたり、母親にプレゼントをしたりする。しかし一生懸命すればするほど裏目に出てしまい、かえって両親の怒りを買ってしまう。ニコラは作戦を変更し、仲間たちと赤ちゃんがいなくなる計画を考えるが、ニコラたちのとんでもないアイデアのために町全体がパニックになってしまう。ニコラは赤ちゃんにいなくなってもらう方法を見つけるが、小さな弟がうまれたばかりの友達に会う。その友達はニコラに、兄になる素晴らしさを伝える。ニコラは急いで家に帰り、弟ができる嬉しさを両親に伝える。しかしそれが誤解だとわかると、自分の幸せを考えてくれていないとふてくされてしまう。数日後、ニコラの母親の妊娠がわかる。弟ができたことを喜んだニコラは、生まれてくる日を指折り数えて待つ。しかし、生まれたのは妹だった。素直に喜ぶことができないニコラだったが、両親と親戚が集まって喜ぶ姿を見て、みんなを笑顔にできる人になりたいと考えるようになる。