1996年、韓国・全羅北道の茂朱。この地に冬季オリンピックを誘致するため、正式種目のひとつであるスキージャンプの国家代表チームが急遽作られることになった。誘致委員からコーチに任命された子供スキー教室の講師パン(ソン・ドンイル)は、早速選手集めを開始するが、スキージャンプ不毛の地、韓国に経験者などいるはずもない。まず主将として白羽の矢が立ったのは、幼い頃アメリカに里子に出された元米国アルペンスキージュニア代表のボブ(ハ・ジョンウ)。オリンピックに出場すれば、実の母に会えるかもしれないと彼は代表入りを承諾する。続いてスカウトされたのは、高校時代にスキー選手だったが薬物使用でメダルを剥奪され、現在はナイトクラブで働くフンチョル(キム・ドンウク)。彼は代表入りを拒んでいたが、コーチの娘スヨン(イ・ウンソン)を見ると態度を変え、彼女をモノにすることを目標にチームに合流する。その後、フンチョルの元スキー仲間で両親の死後、一人で祖母と弟を養っているチルグ(キム・ジソク)と、焼肉屋を経営する父親に一日中こき使われているジェボク(チェ・ジェファン)が参加。チルグの弟ボング(イ・ジェウン)も補欠として加わった。かくして、全員初心者の国家代表チームが結成。完全オリジナルな練習メニューに挑む選手たちであったが、やがて完工したジャンプ台から飛ぶ頃には、彼らはすっかりスキージャンプという競技に夢中になっていた。1997年12月、ワールドカップの開催地ドイツに乗り込んだ国家代表チームは、バーでの喧嘩が原因で出場停止になってしまう。オリンピックの夢が消え去るかに見えた時、悪天候による大会中止が決定。全チームにオリンピック出場権が与えられることとなり、メンバーは抱き合ってはしゃぐ。だが、本来のチーム結成の動機であったオリンピック誘致計画は失敗。帰国した彼らを待ち受けていたのは、チーム解散の危機だった……。