ロンドン・イーストエンドで若い母親(ミシェル・ウィリアムズ)は、警察の爆弾処理犯の夫と4歳の息子と暮らしていた。ある夜、爆弾処理に行く夫の無事を祈る緊張に耐えられなくなった彼女は、パブへ出かける。そこで出会った若い男ジャスパー(ユアン・マクレガー)は、彼女に惹かれていく。彼は、彼女が暮らす公団の向かいの美しい建物の住人である新聞記者だった。そのまま2人は関係を持つ。メーデーの日、家族で大ファンのアーセナルの試合に夫と息子を送り出した彼女は、高級車でスタジアムに向かうジャスパーと再会する。ジャスパーを部屋に招き、ソファの上で激しく抱き合っていると、テレビでサッカー中継が始まる。すると突然爆音がし、地獄と化したスタジアムが映る。息子を助けようと車でスタジアムに行くが、瓦礫が彼女の上に落ちてくる。犠牲者1003人を出したテロ事件により、彼女の夫と息子も犠牲になった。病院で目覚めた彼女の元に、ジャスパーが見舞いに来る。彼女は、事件を喚起させるジャスパーに心を閉ざす。スタジアムに行っていれば事件に巻き込まれていたかもしれないということが、ジャスパーの享楽的な生き方を変えた。ジャスパーは事件を追究し、数年前から当局が目を点けていた男ゴルバニが、スタジアムの観客席にいたことを知る。さらに夫は行方不明だと言っていたゴルバニの妻が夫を探すのをやめ、引っ越したことも突き止める。そのころ、若い母親を慰めていたのは、亡夫の上司・テロ対策部門長テレンス(マシュー・マクファディン)だった。ジャスパーは彼女を尋ね、警察が隠している情報を伝える。彼女はゴルバニの妻の居場所を密かに訪ね、その息子の後をつける。やがて彼女は、警察が隠す驚愕の真実を知る。