金満家に育ったピーター・ウィンダムは舞踏会の夜強盗が押し入ったとき卑怯な行いをして人々の物笑いの種となったが、彼の下男はホーテンスという美人のために強盗と闘って勇敢な最期を遂げた。自分の臆病に自ら愛想をつかしたピーターはアリゾナの農場へ姿を消した。彼は山の中の小屋に野獣のような男ブーンの憐れな妻マーシーを見い出だした。マーシーはブーンのあまりの残酷さに恐れてかつて逃走を計ったとき、夫に引き戻されてそれからは足を鎖につながれて悲しい日を送っているのであった。親切なピーターに彼女は生まれて初めて嬉しさを覚え、2人は次第に親しくなったが、彼女を救出しようとするピーターの企てはブーンの知るところとなって1日ピーターはブーンのため、惨めにも激しく殴打された。しかしピーターの内に眠っていた勇気は愛するマーシーのため初めて奮い立った。彼は背水の陣を布き死を賭してブーンと闘い、遂にブーンは谷間へ墜ちて死ぬ。ピーターとマーシーは幸福な新生涯に入る事ができた。