極少数の限られた女性の胸に謎の植物の芽が現れ、見たこともない美しい花が咲くという不思議な現象が起こっていた。採取したその花の成分は画期的な新薬の開発に繋がることが発見され、製薬会社はその花の提供者を全国から見つけ出し、花の成長を全面的にケアする施設“シャニダール”を発足。その花は“シャニダールの花”と呼ばれ、提供者には億単位の報酬が与えられた。シャニダールで働くことになったセラピストの響子(黒木華)は、植物学者の大瀧(綾野剛)の下、ユリエ(伊藤歩)やミク(山下リオ)ら提供者のケア業務に就く。ある日、ハルカ(刈谷友衣子)という新しい提供者が発見され、早速施設への入居を持ちかけようとハルカの自宅に向かった響子と大瀧であったが、ハルカは頑なに入居を拒むのだった。しかし、響子の不思議な魅力に心を開いたハルカは、一転入居を決意する。そんな中、花の成長に誘われるように、響子と大瀧は次第に恋に落ちていく……。だが、花を採取する際、提供者の女性が謎の死を遂げる事件が相次ぎ、大瀧は施設に不信感を抱き始める。一方、響子はそれが危険な花だと知りながらも、ますますその花の魅力にのめり込んでいく。やがて、互いに惹かれ合っていた二人の運命の歯車が少しずつ狂い始めていくのだった……。