カリフォルニア海岸に建てられた一軒家に、無名の画家ローラ(エリザベス・テイラー)と、9歳になる息子ダニーが、世間に煩わされることなく、自由な生活を送っていた。ところがある日、ダニーはなかば強制的にミッション・スクールに入れられることになった。宗教家の校長エドワード(リチャード・バートン)と、彼の妻クレアー(エヴァ・M・セイント)はダニーばかりでなく、世間知らずで、自然児のような母親ローラをも教育する必要があると感じた。そしてたびたびローラと接触するうち、エドワードは彼女の裸の人間性に強い魅力を感じるようになった。ローラの過去はほとんど謎だった。ただ学校の理事ヘンドリックスによると、彼女は不幸な恋愛のすえ、私生児ダニーを生み、彼の援助で美術学校に通ったのだという。この頃、エドワードは、新しい礼拝堂を建てる計画を進めローラにも協力を求めた。しかし彼女は、その建築費を貧しい子供たちの教育費につかった方がいいというのだった。自ら無神論者だと言いきるローラの前で、エドワードの宗教観はくずれそうになった。数日後、ありあまる自由を持ちながらも、やはり孤独だったローラは、訪ねてきたエドワードに身をまかせた。罪の意識を失くした彼は、妻を偽り、傷いえたいそしぎが、大空をはばたくように、ローラと旅に出た。2人の関係がそれとなくクレアーの知るところとなった。思いあまったエドワードは真実を告白した。むろん彼女は許すことができない。一方、ローラにとっても自分たち2人だけのことを、たとえ妻といえども人に話したということは許せなかった。学校を辞めたエドワードは、もう一度考えてみるというクレアーを残し、ひとり、旅に出た。いそしぎの飛び交う海岸では、ローラが絵筆をとっていた。