数多くの一流ミュージシャンから愛され、“ソウルミュージックの聖地”と呼ばれるアラバマ州マッスル・ショールズ。この土地を流れるテネシー川は、古来より“歌う川”と呼ばれ、神聖な場所として知られてきた。その畔に佇む小さな“マッスル・ショールズ・サウンド・スタジオ”は、“このスタジオで録音すると魔法のように輝く音楽が生まれる”とミュージシャンたちが口を揃えて語る伝説的スタジオだ。そのスタジオと創設者のリック・ホールは、今日に至るまで、世界の音楽シーンに多大な影響を与え続けてきた。ミリオンヒットを次々に生み出し、差別を乗り越え、黒人ミュージシャンと白人バンドを実現。やがて、マッスル・ショールズはザ・ローリング・ストーンズを筆頭に、ボノ、アリシア・キーズ、ジミー・クリフ、アレサ・フランクリン、パーシー・スレッジなど、多くの伝説的ミュージシャンから愛される“音楽の聖地”となった。そんな“マッスル・ショールズ”を生み出した男たちの人生と、聖地として君臨するまでの歴史に迫る。