1939年、英国がヒトラー率いるドイツに宣戦布告し、第二次世界大戦が始まる。ケンブリッジ大学特別研究員で、27歳の天才数学者アラン・チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)は、英国政府ために独軍の誇る難攻不落の暗号エニグマ解読に挑むことになる。英国海軍のデニストン中佐(チャールズ・ダンス)は6人の精鋭を解読チームとしてブレッチリー・パークに集めるが、チューリングは一人で仕事をしたいと訴える。MI6のスチュアート・ミンギス(マーク・ストロング)はチーム一丸となることを求めるが、チューリングにとって暗号解読は自分の能力を試すゲームに過ぎなかった。リーダーのヒュー・アレグザンダー(マシュー・グード)のもと奇襲作戦やUボート情報の暗号文を分析するチームを尻目に、チューリングは一人でマシンを作り始める。製作費を却下されると、チャーチル首相に手紙で直訴し、首相から責任者に任命される。そして、二人の同僚を「無能だ」とクビにしてしまう。子供の頃から孤立し、唯一の親友とも悲しい別れをしたチューリングには、他人との交流など不要だった。1940年、解読は一向に進まず、メンバーの苛立ちはチューリングに向けられる。そんな中、目的を伏せた試験でチューリングより早くクロスワードパズルを解いてチームに加わったジョーン・クラーク(キーラ・ナイトレイ)が、チューリングの心を少しずつ開いていく。マシンに見切りをつけた中佐にクビを宣告されたときも、仲間が助けてくれた。中佐から1カ月の猶予を引き出したチームは、遂にエニグマを解読する。しかし、解読したことが敵にばれれば、エニグマの構造を変えられてしまう。ヒトラーから世界を救うため、チューリングとMI6は新たな極秘作戦を計画する。それはチューリングの人生、仲間との絆をも危険に晒し、さらにソ連スパイ疑惑まで向けられる。そしてチューリングの大きな秘密が重なり、彼の人生は思わぬ方向へ進んでいく……。