2013年10月に完全撤退を決行するまで、約11年に渡りアフガニスタンに駐留していたドイツ連邦軍。1955年に発足し、侵略戦争を禁止された連邦軍が、その歴史で初めて戦闘を体験したのがアフガン駐留だった。ドイツ国会は「戦争に介入しているわけではない」と表明したが、54人もの戦死者を出し、さらに2009年にはゲリラだけでなく民間人をも攻撃していた事実が発覚。当初目的としていた「アフガン市民をタリバンから守る」という大義名分は傷つけられてしまった。連邦軍のイェスパー(ロナルト・ツェアフェルト)も、この大義名分で現地の村人からの協力を何度も得ようとする。しかし、積極的攻撃ができないという軍の前提のために、村人の期待をことごとく裏切ってしまい……。