フィンランドのパンクロックバンド“ペルッティ・クリカン・ニミパイヴァト”は、知的障害を抱えたペルッティ・クリッカ(ギター)、カリ・アールト(ヴォーカル)、サミ・ヘッレ(ベース)、トニ・ヴァリタロ(ドラム)の4人構成。カメラはそんな彼らの日常に寄り添い、バンドの練習やリハーサル、ライヴを記録し、4人それぞれの際立った個性と魅力、そして彼らの間に生まれる感情の揺れ動きを映し出していく。とにかく服の縫い目が気になるペルッティ、足の爪は自分で切りたいというカリ、美人議員が大好きなサミ、家から出たくないトニ。「精神科施設のメシはまるで豚のエサ」「いつかグループホームを爆破してやる」「少しばかりの敬意と平等が欲しい……」施設や社会への不満を強烈な歌詞にぶつける彼らの姿は、パンクファンのみならず多くの人々を魅了する。