無双一刀流免許皆伝の腕前で“まだら鬼”の異名を持つ剣豪だった斑目久太郎(北村一輝)は、江戸での仕官が叶わず、今は故郷・加賀藩で姑・タエ(木野花)の恨み節を背中に浴びながら浪人生活を送っている。そんなある日、タエが、四国・土佐藩の剣術指南役の話を持ち帰ってくる。単身赴任に気乗りしないながらも、久太郎は愛猫・玉之丞を連れて土佐へと旅立つが、船着き場を目前にして謎の忍者(木下ほうか)に荷物を盗まれ、分身の術に惑わされている間に四国行の船が行ってしまう。実は、久太郎と妻・お静(横山めぐみ)の離縁を目論むタエが、忍者と裏で手を引いていたのだった。それでもなんとか小舟に乗り込み土佐を目指す久太郎は、空腹やゲリラ豪雨に耐えながらも島を発見。だが四国だ、土佐だと喜んだのも束の間、それは島ではなく巨大なクジラだった……。