エルサレムの老人ホームに暮らすヨヘスケル(ゼーブ・リバッシュ)の趣味は、ユニークなアイディアで皆の生活を少しだけ楽にするようなものを発明すること。ある日、ヨヘスケルは、望まぬ延命治療に苦しむ親友マックスから、安楽死できるような発明を考えてほしいと頼まれる。妻レバ―ナ(レバーナ・フィンケルシュタイン)は猛反対するが、お人よしのヨヘスケルは親友を助けたい一心で、自らスイッチを押して苦しまずに最期を迎える装置を発明する。同じホームの仲間たちの助けも借りて計画を準備、数々の困難を乗り越え、やがて自らの意思で安らかに旅立つマックスをヨヘスケルは見送るのであった。だが秘密だったはずのその発明の評判は瞬く間に広がり、ヨヘスケルのもとに依頼が殺到。そんな中、レバーナに認知症の兆候が表れ始め……。