大学生のレイジ(村井良大)が目を覚ますと、そこは学校の教室のような薄暗い室内だった。何もわからぬまま扉を開けると、派手なシャツを着たトシオ(宇治清高)と女子大生のユミ(水上京香)が姿を現す。やがてその建物には、キャバ嬢のアカネ(武田梨奈)、新聞記者を名乗るスーツ姿のユキトシ(秋山真太郎)、オタクのタイチ(駒木根隆介)、寡黙な少女ミチカ(野口真緒)を合わせて7人の男女が閉じ込められていることが明らかになる。いつ、どうやってここに連れてこられたのかは、誰も覚えていない。7人は、手掛かりとなる情報を集めようと建物中を捜索するが、出口になりそうなところは全て塞がれ、あらゆる場所に監視カメラが設置されていた。トイレの水道から水は出たものの、食料になりそうなものは見当たらない。最後に辿り着いた部屋で7人が目にしたものは、大きな寸胴鍋と鎖に繋がれた肉切り包丁……。そして壁では、7日間分の時間を示すカウントダウン計の赤い数字が静かに時を刻んでいた。自分たちが置かれた状況を話し合ううち、ユキトシの口からネットの都市伝説である“蠱毒”というデスゲームの存在が明かされる。そのルールは“毒虫”となる7人を特定の場所に7日間監禁して殺し合わせること。助かるのは、生き残った1人だけ。互いを食い合わせて最強の毒虫を生み出す古来の呪術を人間で再現しようとしているのではないか?ユキトシのこの発言で、7人の間にお互いに対する疑惑が生まれる。高まる不安と疑いに怯え、空腹とストレスに追い詰められてゆく7人。やがて、後戻りできない事件が遂に発生する……。これは本当にゲームなのか?だとしたら誰が、なぜ、こんなことを?カウントダウンの数字がゼロになるまで生き延びれば解放されるのか?それとも、最後の1人になるまで終わらないのか?極限の状況で生きようとする本能が理性を食いつぶし、人間を狂わせて行く……。