エンジニアとして働いてきた中年のティエリーは、集団解雇の対象となってしまう。ストライキを起こしてでも闘うと息まいていたものの、やはり会社を辞めることに。しかし頑固な性格も災いし、面接はうまくいかず、職業訓練の場では若い人から頑ななところを指摘される。厳しい状況下にある彼にとって、妻や障がいを持つ息子の存在が唯一の救いだった。エンジニア職の希望はかなえられなかったが、ようやくスーパーの警備員の働き口を見つけられたティエリー。それは、客だけでなく従業員にまで監視の目を向けるもので、不正を見つけ次第告発しなければならなかった。ある日、告発された従業員が自殺。ティエリーは会社側の厳しい対応に疑問を覚えるが……。