1973年9月11日。ドイツのキャビンアテンダント・レナ(エマ・ワトソン)は、フライトでチリを訪れ、ジャーナリストの恋人ダニエル(ダニエル・ブリュール)と束の間の逢瀬を楽しんでいた。だが突如チリ軍部によるクーデターが発生。ダニエルは反体制勢力として連行されてしまう。レナは、彼が慈善団体施設“コロニア・ディグニダ”に送られたことをつきとめるが、そこは“教皇”と呼ばれる元ナチス党員パウル・シェーファー(ミカエル・ニクビスト)が独裁政権と結びつき、神の名の下に暴力で住人を支配する脱出不可能な場所だった。異国の地で誰の助けも得ることができないレナはダニエルを助け出すため、ひとりコロニアに潜入することを決意するが……。