人々の心に残る女優になりたい。そう願いながらも、なかなか芽が出ない子役・原ナノカ(原菜乃華)。もうすぐ13歳になる彼女は、寂しい時にだけ見えるもう1人の自分・透明ナノカがいなければ、朝起きることもできない。父の直人(川瀬陽太)には素直になれず、まだ夢見がちな迷える年頃。自分が生まれた時に亡くなった母・マリカ(松本まりか)に憧れて女優業を始めたものの、オーディションに行っても不合格続き。モヤモヤした日々を送っていた。そんなある晩、父の都合で田舎町に引っ越してきたナノカは、舞台『まっ透明なAsoべんきょ~』の再演とキャスト募集のチラシが入った封筒を見つける。それは、13年前に母が出演した舞台だった。“絶対に主役をやりたい!”と反対する父に内緒で、オーディションを受けることを決意。そんな折、運命のいたずらか、初演で母の娘役を演じたリナ(松井玲奈)の喫茶店が見つかる。時を同じくして、転校先のスター生徒会長・凜(吉田凜音)とも出会い、歌手を目指すリナの存在に少しずつ感化されていく。何とか主役を勝ち取ったナノカは、劇団Z-Lionの演出家(粟島瑞丸)の指導の下、稽古を開始。だが、なかなか役の気持ちを掴み切れない。演技をすることは“本当”か“嘘”なのか。ナノカが辿り着く未来とは……?