父を亡くし、銚子の街で母(富田靖子)と二人暮らしの椎名杏子(松風理咲)は、銚子電鉄と高校生ランナーとのレースを企画。地元メディアにも注目され期待が高まるが、最終ランナーが決まらず焦っていた。その頃、電車撮影マニアの熊神(前野朋哉)は、人生に疲れ果てふと銚子を訪れたキミエ(植田真梨恵)と出会う。荒れた生活を送るキミエを世話することになった熊神は少しずつ彼女のことを理解し、次第に二人の距離は近づいて行った。一方、負けられない銚子電鉄側は万全の準備をしてレースに臨もうとしていたが、思いがけない部品故障が起き、運転士の磯崎(有野晋哉)は諦めようとする。その時、普段母と親しくする磯崎を疎ましく思っていた杏子が、ある言葉を投げかける。それぞれが様々な思いを胸に、ついにレース当日を迎える。