人間と動物の脳波を同期させるという無認可の研究を孤独に続ける研究者の長谷川高志(万田祐介)。研究所で立場の弱い彼を見守る同僚の木下萌(宮本なつ)は、この実験が脳機能障害をも改善させる素晴らしい成果をもたらすことに気付き、共に研究を続けながら、やがて二人は私生活でも愛し合うようになっていく。一方、高志は動物だけでなく人間と人間の脳を繋げることで、母・春子(美谷和枝)の認知症を治せるかもしれないと希望を抱いていた。だが萌はその研究成果が思わぬ結果をもたらすことを知り、高志を止めようとする。大切な人のために倫理を超えた実験に没頭する男、そんな男を盲目的に愛する女、そして息子の愛を一身に受ける母。3つの愛は、やがて人々を狂気へと誘い、暴走する……。