渋谷に流れ着いた一真(大西信満)は、そこで出会った優子(遠藤祐美)に一方的に運命を感じ、優子の働くダンスクラブの用心棒になる。優子にまとわり付くストーカーを一真が追い払い、距離を縮めていく二人。しかしその背後には、クラブオーナーの遠山(大和田獏)の危ない思惑があった。突然現れた一真と行動を共にするうちに、ひろし(渋川清彦)は一真にシンパシーを感じ始める。裏社会を飄々と生きてきたひろしは、舎弟の由紀夫(毎熊克哉)と久作(ヨウジヤマダ)を引き連れ遠山の裏の仕事を手伝う一方、プライベートでは優子の妹である女子校生・幸子(上原実矩)と付き合っていた。ちょうどその頃、ひろしは重い病気を宣告され、今後の身の振り方を考えるように。そんな中、優子の父親が急死。遺された多額の借金、実家に残された認知症の祖母。これまで未成年の幸子が家族を支えてきたが、優子は金銭的に追い込まれていった。そんな彼女に、遠山が金儲けをちらつかせ近づく。優子の事情を知った一真は、ある決意をする。