長距離夜行バスの運転手・高宮利一(原田泰造)は16年前に妻の美雪(山本未來)と離婚した後、故郷の新潟で暮らしながら、新潟と東京間の運行業務を担当している。利一と美雪と間にできた息子の怜治(七瀬公)と娘の彩菜(葵わかな)は、今は別々に暮らしていた。東京で定食屋・居古井を営む恋人・志穂(小西真奈美)との逢瀬が、利一のささやかな心の拠りどころだった。ある日、利一が乗務するバスに、美雪が偶然乗ってくる。父・敬三(長塚京三)が怪我をしたため、面倒を見に東京から新潟まで通っているという。そのころ、東京で働いていたはずの怜司が突然帰郷する。友人とシェアハウスで暮らす彩菜は、結婚と夢の間で揺れていた。利一たちは新潟で共に過ごす機会が増え、一度壊れた家族の心は徐々に再び通い合う。やがて、それぞれの人生の新たな時間が動き出していく……。