雪深いカナダの小さな村。味気ない日々を送る図書館司書フィオナ(フィオナ・ゴードン)のもとに、フランス・パリに住むおばマーサ(エマニュエル・リヴァ)から、老人ホームに入れられてしまうという助けを求める手紙が届く。臆病者のフィオナだったが、勇気をふり絞って旅に出ることを決意。フィオナは生まれて初めてパリの街に降り立つ。久々の再会に心躍らせマーサのアパートに到着するが、呼び鈴を鳴らしても誰も出ない。仕方なくセーヌ川付近をさまようフィオナは、エッフェル塔に感激し、記念写真を撮ろうとして橋から川に転落。全所持品が入ったバックパックと携帯電話をなくしてしまう。一方、セーヌ川の中州シーニュ島に住むドム(ドミニク・アベル)は、ゴミ箱から残飯を漁ったり、拾ったシケモクを吸ったり、働くことなく気ままに暮らしている。そんななか、川辺に大きなバックパックが流れ着いているのを発見、中に入っていた金をくすねたドムはレストランへと向かう。たまたまそこで飲んでいたフィオナをダンスに誘い、いい雰囲気になるが、彼が泥棒だと気付いたフィオナに詰め寄られ、逃げ出すドム。やがてバックパックを取り戻したフィオナは、なぜかフィオナに恋したドムにつきまとわれながらマーサの捜索を続ける。ところが、マーサは2日前に亡くなってしまったという。信じられない気持ちでマーサの葬儀に参列するフィオナ(と道案内のドム)。だが遺影の写真が別人のようで……。