ある朝、無職の鈴木鉄男(飯田芳)と恋人・百合子は、寝室の隅に浮かぶおかしな球体に遭遇、それに目をやった瞬間、そのままの姿勢で静止してしまう。その状況に気づかぬままリストラを告白し始めた父親も静止。認知症の祖母と帰宅した母親は不審に思い通報するが警察官も次々と静止していく。その空間の時間が止まってしまったのか。それとも球体を見たものの脳に何か反応が起こったのか。警察は、リストラを苦にした父親による籠城と断定、事態は予想もつかない方向へと向かい始める。一方、独自に事件を追う記者・出口隆一(木原勝利)は、警察の発表を覆すある証拠を掴むが、それがさらなる混乱を引き起こし、不条理極まりない世界へと迷い込んでいく……。