人里離れた土地に住むイオルフの民は、ヒビオルと呼ばれる布に日々の出来事を織り込みながら静かに暮らしていた。“別れの一族”と呼ばれ、生ける伝説とされている彼らは10代半ばで外見の成長が止まり、数百年の寿命を持つ。両親はいなくとも仲間に囲まれた穏やかな日々を過ごすイオルフの少女マキア(声:石見舞菜香)は、どこかで“ひとりぼっち”を感じていた。ある日、イオルフの長寿の血を求め、レナトと呼ばれる古の獣に跨ったメザーテ軍が攻め込んでくる。イオルフ一番の美女レイリア(茅野愛衣)はメザーテに連れ去られ、マキアが密かに想いを寄せる少年クリム(梶裕貴)は行方不明となる。何とか逃げ出したものの、仲間も帰る場所も失ったマキアは、虚ろな心で暗い森をさまよっていた。そこで親を亡くしたばかりの“ひとりぼっち”の赤ん坊と出会う。赤ん坊だったエリアル(入野自由)は少年へ成長していき、マキアは時が経っても少女のまま。時代が変化するなか、二人の絆は色合いを変えていく……。