取り壊しが決まったアイルランド西部にある聖マラキ精神病院。転院する患者たちの再診のため、病院を訪れた精神科医グリーン(エリック・バナ)は。赤ん坊殺しの罪で“精神障害犯罪者”として40年間収容されている老女ローズ・F・クリア(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)を看ることになる。罪を否認し、自分の名を「ローズ・マクナリティ」と訴え続ける彼女の様子が一般的な患者と異なることに気付いたグリーンは、ローズが大切にしている1冊の聖書の存在を知り、彼女の過去に興味を持ち始める。実はローズは何十年にもわたり、聖書のなかに秘かに日記を書き綴っていたのだ。やがて、ローズは日記を辿りながら半世紀前の記憶を遡り、自分の人生を語り始める……。