奥薗晶(有村架純)は25歳で修平と結婚し、その連れ子・駿也(歸山竜成)とともに東京で幸せに暮らしていたが、修平が突然亡くなり、生活は一変する。修平の死を伝えに、駿也とともに修平の故郷・鹿児島へ向かった晶は、まだ会ったことのない義父・節夫(國村隼)を訪ねる。東京に帰る場所を失った晶と駿也は、鹿児島で一緒に暮らしたいと節夫に頼み込む。運転士の仕事一筋で家族を顧みずに生きてきた節夫は、突然やってきた晶たちを戸惑いつつも受け入れる。亡き修平の子供のころの夢であり、また電車好きの駿也のため、晶は節夫が勤める肥薩おれんじ鉄道の運転士の試験を受ける。血のつながらない息子の母として、そして運転士になるためにまっすぐに生きようとする晶の姿に、節夫はこれまでの人生で見出せなかったことに気づいていく。大切な人を失った悲しみを抱えた3人は、次々起こる出来事に立ち向かいながら、自分たちなりの家族のカタチを見つけることができるのか……。