俳優を夢見て上京したアキヒロ(和知健明)は、結婚後も細々と舞台活動を続けていたが、妻ミオ(桃奈)の妊娠をきっかけに夢を諦め、実家のある福島県白河市に帰郷、そこで働き始める。しかし、アキヒロはどうしても夢への未練が断ち切れず、うだつの上がらない日々を過ごしていた。その頃、白河市ではパーソナルシートというハイテクガジェットが配られ、流行り始めていた。ある日、アキヒロは勧められるままにパーソナルシートを着用すると、その晩から不思議な夢を見るようになる。「この街が危ない……」目覚めても謎の女性の言葉がはっきりと残り、モヤモヤしていたなか、アキヒロは街でキャラクターコンテストが開催されることを知る。キャラクターとしての活動ができれば、俳優の経験が活かせると思い描いたアキヒロは、白河市の工芸品・白河だるまをモチーフにした“ダルライザー”を生み出す。やがて、街のイベントなどに出演し、生活の張りを取り戻していくアキヒロ。そんなある日、謎の集団“ダイス”と出会い、ダルライザーの運命は転がり始める。ダイスの目的とは何なのか。街の人々に何が起きているのか。その謎を解明するため、アキヒロは夢に現れた謎の女性の正体を突き止めようと動き出す……。