マジシャンの恋人が失踪し、ルイーズ(エリナ・レーヴェンソン)は心を病んで施設に入る。そこで生んだ息子のエンジェルは不思議な特異体質を持っていて、誰の目にもその姿が見えなかった。ルイーズは世間との接触を一切経ち、懸命に息子を育てた。エンジェルは、ママが小さい頃に両親に連れられて行ったという湖のほとりにある小屋の話が大好きな、優しい男の子に育った。ある日、ふと施設の窓から近所の屋敷を覗き見たエンジェルは、そこにいた女の子のことが気になって仕方がない。間もなく、エンジェルは施設を抜け出し、屋敷に向かう。庭でブランコに乗っていた盲目のマドレーヌは、エンジェルに話しかける。驚いたエンジェルが「ぼくのことが見えるの?」と尋ねると、「見えないけど、声と匂いがするから」と答える。マドレーヌはエンジェルの秘密に気づかない。彼らは次第に心惹かれ合っていき、二人きりの幸福な時間を過ごす。一方、ルイーズの容態は悪くなるばかりだった。そんな折、マドレーヌが視力を回復させる手術を受けることになる。「あなたの姿を見られる」というマドレーヌに対し、エンジェルは自分の秘密を伝えられなかった。それから数年が経ち、その間にルイーズは亡くなってしまう。ある日、マドレーヌ(フルール・ジフリエ)が屋敷に戻ってくる。美しい女性に成長し、視力も完全ではないが回復した彼女はエンジェルの姿を探す。しかし彼を見つけられないマドレーヌは、姿を見せてほしいと書いた手紙をルイーズのお墓に置く。実はすぐそばにいたエンジェルは、昔みたいに会いたいので目を閉じてほしいと返事を書く。再会した二人は、再び夢心地の時間を過ごすようになる。しかし、エンジェルの姿を見たいというマドレーヌの想いは消えない。エンジェルは、ついに自分の秘密を打ち明けることになる。