“BARは人なり”。あるBAR評論家が残した格言だ。その言葉を体現するように、井山計一のカクテルを飲み、話を聞くため、全国からカクテルファンが訪れる。その姿はまさにカクテル巡礼とも呼べる光景だ。誕生から60年を迎えるカクテル『雪国』の誕生秘話。時代を超えて愛される井山氏の半生。撮影中に最愛の妻を亡くし、別れを機に家族との絆を取り戻していく姿……。激動の時代を経ても古びない“美しさ”、“愛おしさ”を巡る珠玉の物語。山形県在住の映画監督・渡辺智史がメガホンを取り、撮影には2年半を費やし、今年92歳を迎えた現役バーテンダーの型にはまらない人生の輝き、魅力を余すところなく描き出す。