経済的に行き詰まり、終末的な様相を纏っているハンガリーのある田舎町。シュミットは、クラーネルと組んで村人たちの貯金を持ち逃げする計画を女房に話して聞かせる。盗み聞きしていたフタキは、自分も話に乗ることを思いつくが、その時、家のドアを叩く音が。やって来た女は「1年半前に死んだはずのイリミアーシュが帰って来た」と信じがたいことを言う。イリミアーシュが帰って来ると聞いた村人たちは、酒場で議論を始めるが、いつの間にか酒宴となり、夜は更けていく……。その翌日、イリミアーシュ(ヴィーグ・ミハーイ)が村に帰って来る。そんな彼の帰還に惑わされる村人たち。果たしてイリミアーシュは救世主なのか、それとも……。