1989年。『ニューヨーク・マガジン』で活躍する人気コラムニストのジャネット・ウォールズ(ブリー・ラーソン)は、富裕層が集まるマンハッタン、パークアベニューの瀟洒なアパートメントにファイナンシャル・アドバイザーである恋人デヴィッド(マックス・グリーンフィールド)と暮らしながら、順風満帆な毎日を送っている。そんなある日、ジャネットは車道に飛び出してきたホームレスの男性に遭遇。彼はストリートで自由気ままに暮らす彼女の父・レックス(ウディ・ハレルソン)だった。ジャネットは知らないふりを装いながらも、何もかもが規定外だった父と母との記憶を呼び覚ましていくのだった……。レックスはいつか家族のために“ガラスの城”を建てるという夢を持つエンジニア、母親のローズマリー(ナオミ・ワッツ)は売れない画家。彼らは定職につかず理想や夢ばかりを追い求め、自由気ままに暮らしていた。物理学や天文学などを教えてくれるレックスは、幼い頃のジャネットたち兄弟にとってカリスマ的な存在であり、聡明なジャネットのことを彼は“チビヤギ”と呼び、愛情を注いでいた。だが、仕事が上手くいかないレックスは次第に酒の量が増え、家で暴れるようになっていく。やがて、高校生になったジャネットは大学進学をきっかけに、ニューヨークへと旅立ち、両親との関係を断とうとするが……。