エルサレムに暮らすパレスチナ人青年サラーム(カイス・ナシェフ)は、1967年の第3次中東戦争前夜を舞台にした人気ドラマ『テルアビブ・オン・ファイア』の制作現場で、言語指導を担当している。しかし、撮影所に通うためには、毎日面倒な検問所を通らなくてはならなかった。そんなある日、サラームは検問所のイスラエル軍司令官アッシ(ヤニブ・ビトン)に呼び止められ、咄嗟に自分はドラマの脚本家だと嘘をついてしまう。アッシはドラマの熱烈なファンである妻に自慢するため、毎日サラームを呼び止め、強引に脚本のアイデアを出し始める。困惑するサラームだったが、アッシのアイデアが採用されたことで、サラームは脚本家へと出世することに。ところがドラマが終盤に近付くにつれ、結末の脚本をめぐり、アッシと制作陣の間で板挟みになったサラームは窮地に立たされる……。